宿題で怒ってると思ってんのかこいつ…!






「い、伊織サマ! ネジが…」






何を言うのかと思ったら、意味がわからないことを言いやがって。






「頭のネジが外れた?」






小馬鹿にしたように笑いながら言うと、ボロットの顔に怒りが差した。






「…いえ、なんでも……」






その時、痛そうな表情に気づいた。






てか、怒りをぶつけるより先に、するべきことがあった…!






いっぱいいっぱいで、病院に行かせること忘れてた……!






「伊織サマは宿題の続きをどうぞ」






「ロボット用病院行くぞ」






俺の声とボロットの声が重なった。






「へっ⁉︎ い、いいです! ていうか心配してないんですよね⁉︎」






また、恥ずかしさに負けてしまって。






言葉に詰まった俺は、結局「はいはい、宿題するから上行く」と言って立ち去ってしまった。






何やってんだ俺……。ガキか? 脳みそ子供なのか?






あーもう、心配になりすぎて宿題に集中できねーし!






あー、イライラするー!






我慢がきかなくなった時、ドアを開けては閉めて、開けては閉めてを繰り返した。






やっぱ気になって仕方ない!





ガチャ






でもあそこまで言っちゃったし…。






パタン






でも後から後悔しても遅い…!






ガチャ







『…もしかして、心配、してくれてます?』






し、心配なんかしてないし…。






パタン






そうこうしているうちに。






「きゃああああああ!」






大きな、叫び声が聞こえた。