そういえば妹は1組だったな。
壁にかけてある時計を見てまだ入学式まで時間があることに気づいた俺は少し妹の様子を見に行こうと思い廊下に出た。
ついでにあの男と一緒かどうかも確かめよう。
それにしてもここの学校はいろんなとこから生徒が集まってみんなまだ友達とかはいないだろうからめっちゃ静か。
そんなことを思いながら俺は隣の1組の教室をそっと覗き込んだ。
俺は教室の後ろ側の扉から中をみたんだけど、すぐに妹と目が合った。
妹は俺と同じ真ん中あたりの席だった。
なぜ目が合ったかというと、後ろの席の子となにやら楽しそうに話をしていた。
なんだ、友達できるのはえーな。
これに関しては心配なんてなさそうだな。
ホっとしている俺に向かって妹は軽く手を振ってきた。
俺もニコっとして手を振り返した。