いつも通り教室に入り自分の席に座る。
登校は早い方なので他の人の姿はまだない。
外を眺めながらゆっくりしていると、隣人がやってきた。


「秋野さん。おはよ」

「あ、うん。」

テンポの悪い会話が流れる。
少し居心地の悪い感情を無視しながらヘッドホンを付けたそいつを眺める。
名前は確か・・・

「東野冬馬。覚えてね」

にっこっと笑うやつに愛想笑いを浮かべておく。
たぶん私の苦手な人種。