会も中盤くらいになると席が入り乱れる。 その中で、喫煙者である部長が田島の隣に座ったら、鼻を少し摘んであからさまにも嫌そうな表情をしていた。 あ、この人は煙草が苦手なんだろうな、と私は密かに思っていたのだ。 「なんで、俺のことそんなに知ってるんすか?」 田島は開けたばかりの煙草の箱をスーツのポケットにしまった。