「よく、休憩一緒になるよね。″きんじょう″さんって言うの?」



窪田さんは私の左胸につけているネームバッジを指差した。



「あー、これ金城(かなしろ)って読むんです」


「そうなんだ。ごめんね、間違えちゃって」


「読み方たくさんあるんで大丈夫ですよ」



間違えたことよりも、彼が私に興味を持ってくれたことが素直に嬉しかった。