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校内で陶山先生が隠れて煙草を吸っていることに気付いたのは、時間になっても授業に陶山先生が来なかったときがあったからだ。


当時、クラス委員だった私は、校内をくまなく探して、ようやく屋上で昼寝をしている陶山先生を見つけたのだった。



「陶山先生。授業始まってますよ」



屋上に丁寧に新聞紙を敷いて寝転んでいる陶山先生の体を揺すると、パッと起き上がった。


どうやら、彼は寝起きはいいタチらしい。