「なーに見てるの」 「わっ!」 私が1人で写真を見ながら梅酒を飲んでいると、煙草の煙を吹かせながら岡井がやってきた。 「見ないでよ」 「あ、それって卒業式の日俺と撮ったやつ?」 手帳を素早く閉じて、上手く隠せたかと思ったのに、どうやら見られたらしい。 そんな写真持ってたなんて、恥ずかしい。 穴があったら今すぐにでも入りたい気分だ。