「じゃあ、翔。下っ端にさっきの事報告して来て、そしたら今日は解散。」
こうみたら、ちゃんと立派な総長だよな。
みんなお前に着いていくのが分かる気もするよ。
じゃあ、なぜお前はあの時っ。
そう思っている時、「春正、帰ろ?」と花が言う。
もう報告してきたのか。早いな。
俺達とは、帰る方向が違う3人は
歩夢と陽は2人で。
翔は下っ端と帰っていった。
『うん、帰ろっか。』
「ねぇ、ちょっと公園寄らない?」と花が言う。
疑問に思ったが、『いいよ。』と言うことにした。
公園か。久しぶりだな。
昔もお前とよく公園で話したよな。
俺達は話しながら公園に着いた。
「ねぇ、あそこのブランコ乗ろ?」
子供みたいだな。お前。
『うん、乗ろうか。』
花は昔とは変わらない。
でも、俺を裏切ったのは確かだ。
それだけは。
「うわぁ〜。星が綺麗だねぇ。」
花。昔からお前は星が好きだったな。
今も変わらず好きなのか。
ホントは、昔に戻りたい。
戻れるならな。
でも、キミが犯した罪は消えない。
「星を見るとね、なんだかとても切ないの。なんで切ないのか分からないけど。何か大切な‥。」
切ないか‥。
俺も切なかったよ、あの頃毎日な。
でも、なんで切ないのか分からないのか。
そう、俺はこの時深くこと意味を考えようとしなかったんだ。
それより、大切な‥の続きが気になって。
『大切な、なに?』
「え?ううん、なんでもない。何でこんな事話してるんだろう。忘れて?」と言われて無理やりこの話題を終了させられた。
「あっ。そうだ!春正も金舞は危ないから気をつけたね?」
『うん、花もね。』
花は一応女の子だろ?
自分のこともちゃんと気づかえよ。
でも、そういう所が好きだったんだ。
『花も自分を大事にして。今日の金舞の件だって、不安だったんだろ?でも、無理して繕って笑って‥。』
それに加えて、
『お前はいつも無理するから、仲間思いだけど。大丈夫だ。俺達は勝てる。』と言ってしまった。
昔の癖で頭まで撫でてしまった。
こんなに憎い、殺したいと思っていた相手なのにっ。
『ご、ごめん。つい癖でなでちゃって。』
俺は急いで謝る。
「ううん、ありがとう。なんだか、大丈夫な気がしてきた。」と笑う。
その笑顔‥。
その笑顔で気が狂いそうになる。
だから、やめてくれ。もう、俺に見せないで。
昔、好きだった笑顔を。
『はぁ、はぁはぁはぁっ、はぁはぁっ。』と
だんだん息があがる。
胸もすごく痛い。
俺はキミが、憎いんだ。
そうだろ?俺。
憎いんだよな?殺したいんだよな‥。
「だ、大丈夫?」
やっぱりお前は変わってない。
昔と変わらず優しいまんま。
心配しないでくれ。
大丈夫すぐ直る。お前が笑顔を見せなければ‥‥。
こんな胸の痛みすぐ直る。
おちつけ。落ち着け!
『ふぅー。大丈夫。もう治まったよ。ありがとう。』
「そ、そっか。よかった〜。」
キミの笑顔のせいなんだけど。
なぜだか、分からないけど。
胸が痛くなる。
『帰ろっか?』
「うん!」
あの後、公園を出て別れ際で『バイバイ。』と言って俺達は別れた。
『ただいま。』
一人で寂しい声が響く。
俺は最近おかしい。
キミの笑顔を見るたびに、俺はっ。
アイツを殺したい。
アイツが憎い。
ずっと、そう思い続けてたんだよっ。
あの時、裏切られた時から。ずっと。
だから許さないって思ってた。
なのに、キミの笑顔を見ただけで、俺は胸がキューっと痛くなる。
なんなんだ。マジで。
すげーいてぇよ‥‥。
この痛さはなんなんだ?
『体調が悪いのか?今日は早く寝よう。』と俺は深い眠りについた。