何億もの星に想いをのせて。〜キミには敵わない〜



春正。これからよろしくな。

いろいろビックリしたけど。


もっとお前と仲良くなって、

それから、悩みも打ち明けてくれたらなって思ってる。




俺はこれから、アイツと花の関係を知っていくことになるとは、まだ知らない。





end

俺は花が総長だってことにさっき気づいた。

あの3人が自ら幹部って言ってくれなかったら気づかなかっただろう。

ケンカできるだけでも驚いたのに。

総長とか、、っ。

でも、確かに強かった。

俺もそこまで本気を出していないが。



あれから、翔が花を呼び俺の前へ来た。


「改めてまして‥‥」


昨日といい、今日といい‥、

はぁ。本当に心臓に悪い。




「改めてまして、星竜五代目総長、有村花です。これから、よろしくね。」


でも、納得かもな。

俺と同じくらい強かったんだ。

当たり前と言うと当たり前なのか?

全国1の総長だし。

花も本気は出してなかったぢろう。


こんなに強いのに俺はコイツを殺れる時が来るのだろうか。

いや、

いつかは、絶対に殺してみせる。


『花、よろしく。』


そう言ってお開きになった。

そして俺達はあの後、花と2人で世間話をして帰っていった。




「星が綺麗だね〜。」


いや、お前の方が綺麗だよ‥。




「知ってる?星ってすごいんだって〜。」




「だってね、みんな同じ星を見てるでしょ?だから、ずっと願い続けたら、想いが届くんだって〜。」





あぁ、まただ。

お前に会ったからこんな夢ばっかり見るよ。

俺がお前を殺すと決める前の"愛おしい記憶"を。


もう最悪な夢‥‥。

あれは昔のこと。もう忘れよう。

俺が確実に言えることはお前を殺したいと言うことだけだ。


そうだよな?俺‥。


今日も1日頑張るか。

あれから、幹部になって1週間。     

今日も平凡で何事もありませんように。

そう願って家を出る。


「あっ!おはよう〜。」


「よっ!」


『おはよう。』と俺は花達に挨拶をする。

俺は、この1週間で大分、星竜に馴染んだ。

花とは、結構仲良くなった。

信用も得られてそうだし、もう少しで‥。


でも、たまに星を見上げてどこか遠くを見ているように感じる。

俺には、とても切ない瞳に見えた。

それがとてつもなく気になった。

また、機会があれば聞いてみよう。





「そういえば、最近アイツらが動き出したそうだ。」と翔が言った。


「そっかー。動き出したんだ。楽しくなりそう‥‥。」


え?楽しくなりそうって。

花っ、それは言っちゃダメだぜ...?

それで、

アイツらというのは、今星竜と敵対視している“金舞"という全国2の族だ。

今までは何もしてこなかったんだけど、最近星竜の縄張りをウロウロしているらしい。


元々、先先代の時代に一回だけ戦ったらしい。

でも、圧倒的な差だったそうだ。

もちろん星竜が強かった。

でもそれは前までの話。

今は人も変わった。結構強いらしい。

俺と花には負けると思うが。


『勝てると思うけど、一応用心しとこう。』


一応な。何があるか分からない。


「そうだな。相手の顔も分からないしな。」


「だよね〜。それは困るねぇー。」


金舞のトップは仮面を倉庫でもかぶっており、幹部でさえも見たことがないらしい。

2人ともまともな事言ってるけど、花は少し楽しんでいるように見える。






『何楽しんでんの?大変なんだよ?』


本当に大変なんだぞ。

金舞のトップの顔が分からないなんて、一大事だ。

でも、誰も見たことがないと言う。


「え?楽しんでないよ?ただちょっとだけ、最近何もなかったから、暇つぶしになるなって思って‥。」


いや、十分楽しんでるじゃん。


「お前、総長だろ。楽しんでないでちゃんと考えろ!!」


ほら、バカな翔に怒られたぞ。