何億もの星に想いをのせて。〜キミには敵わない〜


「花、もっと詳しく説明しないと分からないだろ。俺よりバカなのか?」


自分で認めちゃってどうするんだよ。

お前にプライドはないのかよ。


「翔、自分で言っちゃってるじゃん。」


「あなたにプライドはないのですか?」


ほら、この二人も言ってるじゃん。

まぁ、そういうバカな所意外と好きだけど。

「今から説明するところなの〜。」と優しく言う花。


「‥つまり、どう言うことかって言うとね。私は春正を幹部にしたいって思ってるの。だから、強いかどうかで決めようと思ってね。」





俺を幹部にした、い、のか?

ぶっ飛びすぎじやねぇーか?


『昨日入ったばかりなのに、俺が幹部でみんなは納得してるの?』


納得してるなら、やろうかな。

花にも、もっと近づきやすくなるしな。

そしたら、殺せる時もすぐにくる。


「うん、昨日ココにいる幹部には話して納得してもらったの。幹部の誰か1人に勝てたらって言う条件でね。」


あぁ、なるほど。

でも、なんでそんなに俺を幹部にしたい?

単なる強いからだけでは、ない気がする。


でも、近づけるんなら何でもいいと思ってたんだ。



けど、ダメだったんだ。

コイツに近づきすぎたから俺はっ。

俺の感情が、芽生えるのは

まだ、誰も知らない。


翔side




今から試合を始めることになった。

でも、幹部には敵わないと思うからやっても無駄だと思う。

だから、春正は幹部にはなれない。


花、一体何を考えているんだ?


俺は大体の人の行動や、考えている事は予想はつく。

でも、どうしても花は分からない。

きっと何かあるんだ。


そして、最近転入して来た春正も正直分からない。

分かるようで分からないんだ。

2人ともいつも笑顔だけど、何かをきっと俺達に隠している。

俺達には知らない何かを。



「春正、誰と闘いたい?お前が決めていいぞ。」

春正はあの後、すんなりとOKしてくれた。

なんでそんなに余裕そうなんだよ。

考えても。よく分からない。


「そうだよ〜。だれでもいいからね〜。」と言う陽。

「手加減はしますから。」と歩夢が。


やっぱり敵わない敵わないってみんな思ってるよな。

下っ端も春正が怪我しないか心配みたいだ。

不安そうな顔で見ている。



『んー、そうだな。特に希望はないし、誰でもいいよー。』


誰でもいいか。余裕だな。

そう思ってだ時、口を開いた花、


「はいはーい。じゃあ、私が決めるね〜。いい?」


お前が決めるのかよ。

まぁ、春正が決めないならお前だよな。

それが、普通だしな。

春正も『いいよ。』なんて言ってるし。


「じゃあ、相手は…‥。」





ん?はやく言えよ。

タメが長い。


「おい。早くしろよ。」


みんな、待ちくたびれているぞ。


「ごめんね〜。みんなの反応が楽しくてついね。」


おい、花‥‥。


「じゃあ、改めまして」


おぉっ。だれだ?

歩夢か?陽か?俺か?


「相手は‥、私で〜す!!」


は、はな?それは、春正がヤバイんじゃねぇ?

もっとマシなのを選んでやれよ。

でも、全員マシじゃないけどな。



『‥分かった。いいよ〜。』と言う春正。

おいっ、春正。危険だ。誰かが止めないと。

俺でも敵わなかったのに。


「待ってください。それは、やめた方がいいと思います。」と下っ端で1番強い宮下 空が出てきた。

うんうん。それでこそ、お前だ。


「えぇー、大丈夫だよ。ストップって言われたらすぐ止めるし、ね?」


花は言い出したことは突っ張るしな。

全くしょうがないな。



「俺がストップって言ったら絶対止まるんだぞ?いいな?」そう言ってゲームがスタートした。


「春正、始めるよー。」


『うん、いつでも。』


呑気だな。2人とも。

特に春正!!あれはヤバイっ。

やられるとも知らずにな。

すると、先に動いたのは花だった。

一直線に拳が春正に向けられた。

あれ、当たったら痛いんだよな。昔、俺も一回だけだけど、当たって痛かった。

それ以来、花とは闘ってない。







『スッ。』


え?避け、た?