「ねぇ、ねぇ。今日も倉庫くるでしょ?」
花、そんなに俺にきて欲しいのかよ。
なんつってな。
こう言うのって、定期的に通った方がいい感じのやつか。
花は、キラキラした目で俺を見てくる。
『うん、行こうかな。』というと、翔が、すぐに反応した。
「おっ、マジで?!」
うぉっ。ビックリした。
お前、声でけぇーよ。そんなに叫ばなくても聞こえるよ。バーカ。
「翔、声でかいよー。ちゃんと聞えてるって。フフッ。春正もきっとそう思ってるよ。」
俺の気持ちを花が代弁してくれた。
さすがだなぁ。
昔もこうやって、よくなにも言わなくても通じ合ってだもんな。
「え?そうなのか?!」
『まぁ、ね。ちょっとだけ思った。』
ちょっとじゃ、ないけどな。
優しく言っておいた方がいいだろう。
「もうそんなことはどうでも良くてね。今日、倉庫で大事なことがあるの。」
どうでもいいのかよ。おいっ!
それより、大事なこと?なんだよ。
「それは、倉庫に行ってから話しようぜ?」
いや、翔。気になるんだけど。
言うって言ってるのに、結局言わない。みたいな感じ、めっちゃ嫌なんだ。
「うん、そんだね。じゃあ、倉庫行ってからね。」
『えぇー。今、教えてよ?気になるんだけど。』
無理。今聞かないと。
「ダメでーす。」
は?
元はと言えば、お前が「大事なことがある」って言わなければ俺は気にならなかったんだぞ。
翔も、余計な提案するなよな!!
俺は心の中だけでイラついた。
なんでかって?
俺はさわやかキャラだからだよっ。
はぁ、結構このキャラは苦労するぜ。
‥まぁ、仕方がないか。
俺の正体がバレないためだしな。
『分かったよ。気になるけど、倉庫行くまで待ってるよ。』
俺はイラつきMAXだか、優しめに言ってやった。
俺は、結構短気だからな?
今の言葉は、滅多に言わない。
あぁ、早く教えてくれよ。
早く授業、終われー!
授業中、ずっとそればかり考えていた。
昼は、また5人で食べてその話が出ることはなかったが。
そして午後の授業もずっとそれについて考えていた。
ーーキンコーンカーンコーンーー
やっとだ。
さぁ、早く倉庫に行こうぜ。
『みんな、チャイムなったよ。早く行こう?』
はやく行こうぜー!!
大事なことってなんだなんだ?
「そんなに、はやく知りたいの?フフッ、面白いね。」
「ずっと、考えてたよな。今日。」
うっ。バレたてたのかよ。
翔は、本当に良く見てるな。
『あぁ。みんなが教えてくれないからだよ。』
「まぁ、そうだよな。気になるもんだよな。」
いや、翔と一緒はなんか嫌だ!!
死んでもごめんだ。
翔には悪いが。
「じゃあ、行こっか?」と花が言って俺達は歩き出した。
俺達は、バイクで倉庫まで向かった。
歩夢と陽は先に倉庫に行ってるらしい。
やっと聞けるんだな。待ちくたびれたぜ。
『で?話ってなに?』
倉庫に来ていきなり、この話題にするのはあれだが聞かせてもらおう。
ずっと待ってたんだから、いいじゃねぇかよ。
「プッ。来ていきなりそれなの〜。やっぱり面白い。」
おい、花。お前、面白いってなんだよ。
お前はたまにSだよな。いや、ほとんどか?
「話ってなんですか?」
「なになに〜?」
歩夢と陽も知らないのか?
じゃあ、みんなでその話もやらを聞こうぜ。
「あ"ぁ?何言ってんだ、お前ら。昨日話したやつだよ。今日、やるって言ってたやつだよ!!」
翔、まぁまぁそうキレるな。
二人は知ってたのか。なんだよ。
俺だけ知らないのかよっ。
「あぁ、あれのことですね。」
「ん?あ、なるほどね〜。」
思い出したみたいだな。
じゃあ、そろそろ....。
「じゃあ、本題入りまーす!!」
おぉ、花。はやく入れ入れ!!
「あのね....簡潔にいうとココにいる誰かと戦って欲しいの。」
は?えーと、聞き間違えか?
俺、耳鼻科行った方がいいかもな。
それとも、お前がバカになったのか?
なんで戦わなきゃいけないんだよっ!
『‥えーと、なんで戦わなきゃいけないの?』
まず、ちゃんと聞かないとな。
理由を教えてくれ。