『殺してやる。お前だけは許さない、絶対に。』
僕は暗闇の中の部屋で
1人呟いていた。
さぁ、復讐を始めよう。
ーー俺の作りあげた計画でーー
『ふぁ〜眠っ。』
昨日は徹夜しすぎて大きなあくびが出た。
眠い....。
俺はアイツを殺すためにこの学校にやってきた。
今日は、転校初日。
‥‥サボりは無しだな。
頑張りますか、、。
俺はそう言って校門前に着いた。
えぇーと。まず職員室?
『どこにあるんだよっ.....。』
ここの校舎複雑だな。
分かりにくすぎだろ。
そう思ってる時、1人の女の子が通りかかった。
とりあえず、聞いてみるか。
『あの、すいません。』
「え?」
俺がいうと同時に彼女が振り返った。
『‥‥え?あ、いや。えーと。』
マジかよ。いきなりコイツに会うなんて。
‥久しぶりだな、花。
ようやく、キミを殺すことができるよ。
あっ、いっけねぇー。
そんな場合じゃない、聞かないと。
『職員室の場所を知りたくて。どこだか分かりますか?』
「あぁ、分かりにくいよね、ここ。この先の階段登って二階にあるよっー!」
俺は昔とは違う姿をしてるから、花にはバレない。
俺は、赤の他人のフリをして話す。
『二階?』
それにしても、変わってるなぁ。
普通は一階だろ。
それか、せめて1番上の四階にしろよな。
「フフッ。ここ、変わってるでしょ?」
俺の思ったことを察したのか、そうコイツは答えた。
『そ、そうですね。変わってます。』
「転校生だよね?何年?」
相変わらず好奇心旺盛だな。
まぁ、俺を見てキミは誰すら分からないだろうな。
だって俺は、
メガネをつけ、黒いカツラだ。
前はもっとヤバい感じだったからな。
今とは想像がつかないだろう。
そして、雰囲気もさわやかにな。
誰だって気づくはずがない。
『同い年ですよ。』
「え?同い年?」とすぐさま彼女は聞き返してきた。
『あ、いや。同い年ぽいなぁって思っただけです。俺は2年です。』
あっぶねぇー・・・。
同い年って自分から言ったらダメじゃないか。
バレるところだったぜ...。
すぐさま訂正して言い直す。
「あ、本当に同い年だ!これからよろしくね」なんて言って彼女は笑顔を僕に見せる。
やめてくれ、その笑顔。
純粋そうに見える笑顔はいらないんだよっ...。
だってキミは、俺をっーー。
だから俺は絶対に許さない。
俺は殺気がバレないように上手く隠す。
もちろん顔も、満面の作り上げた笑顔で。
『はい、よろしくお願いします。』
と言って俺は職員室へと向かった。
『ここか、、。』
まぁ、確かにな。
分かりずらいわ。
初めは誰だって迷子になるだろう。
『失礼します。転校生の 渡辺 春正です。僕はどこのクラスに行けばいいんですか?』
あぁ、めんどくせ〜なぁ。
なんで俺がわざわざ行かないと行けないんだよ。
おっと、危ない...言いそうだった。
本音は思うだけにしないとな。
俺はここの学校で、さわやかキャラでいこうと思う。
本音言ったらみんなビックリしちゃいそうだな、、、。
「おぉ、渡辺か。ここ、分かりづらかっただろ?」
いや、何笑いながら言ってんだよ・・・。
すっげー、分かりずらかったよ。お前が校門前にいればよかっただろ?なんで俺がっ。
ってことは言えないからな・・・。
『はい。でもいい運動になりました!』と笑顔で言ってみる。
これで、さわやかに見えるか?
大丈夫か?初めてこんなことやるから不安だな。
「そうかそうか。それは良かった。えっと、お前は1ーDだ。え?お前が?」
『はい?なにか?』
「いや、このクラスは1番下のバカだけが集まるクラスなんだ。でも、まぁお前がなぁ。見た目は賢そうなうなのになぁ。」
『そうですか?』
まぁ、適当に相づちを打っておこう。
ほんとは賢いけどな。
でも、このクラスにアイツがいる。
理事長とは、もともと親戚で頼み込んだら、OKしてくれたのだ。
理事長も復讐のことは知らないが、、
あ、あと名前も変えてもらったんだ。
偽名にさ。
理事長は、不思議に思っていたけど聞かないでくれたのだろう。
本当の名前はヒミツだ。そのうち、分かるだろう。
「あっ、そうだ。言い忘れてた。このクラスは気をつけろよ。不良ばっかだからな。ほとんど暴走族に入ってるらしいぞ。」
不良か...。
『ハハッ、そうなんですか?わかりました。気をつけます。』と言って職員室を後にした。
ふぅ〜。あれは、主任か?
担任はどこにいるんだ?
‥まぁ、クラスに行くか。
と思っていると、見るからに厳つそうな30代ぐらいの男とぶつかった。
『うぉ、すいません。』
「こちらこそ、すまんな。ってお前転入生か?」
『はい、そうですけど、、。』
ん?なんだろう?
早くクラスに行きたいんだけど。
「俺はお前の担任の久保田だ。よろしくな。」
あぁ、なるほど。
この男が不良らの担任なのか。
納得だ。この先生も元不良だったりして...。
なーんてな‥。