何億もの星に想いをのせて。〜キミには敵わない〜



「おいっ、待てよっ!」


何も聞かずに逃げた。

人とは関わりたくない。

どうせ、裏切られる。ずっとそう思っていた。

今、聞くと友達になりたかったんだな。

俺がちゃんと聞いていれば、、

耳を傾けていれば、、、

あの時、友達になって龍に相談していれば花を殺そうとする計画は無くなっていたかも知れない。


そして、俺は花の居場所が分かり

今の理事長ともちょっとした繋がりがあって、お金を免除してもらいこの学校に来た。


ー俺が復讐のためだけに此処に来た。ー

理事長は、そんな事知らなかったと思う。


だけど、俺があまりにも必死にいうもんだから、受け止めてくれたんだ。


俺は花にバレないようにするために、名前も偽名にし、髪もカツラをかぶった。

そして、性格も。

そして、オレはお前らと関わっていった。

此処に入ったのも、花に近づき殺すため。



お前らと深く関わったのも、利用するため。

最低だよな。

見損なったよな。


でも、俺は気付いたんだ。

やっぱり花が好きだったんだって。

殺すと言いながらも裏では花に会いたかっただって。

皆んなとも、本当は友達になりたかったんだって。


こんなに殺すと願っていたのに、やっぱり俺は花が皆んなが好きなんだって。

気づいた頃には、花が居なくなった理由もどうでも良くなっていた。

それより好きだって気持ちの方が大きかった。

ごめんって言う気持ちの方が大きかった。



気づいたんだ。いいや、気づかないフリをしていたんだ。


ごめん。こんな醜い感情を持っていて。

許してくれとは、言わない。

駄々聞いてほしかった。



『こんな醜い感情を持っているのにっ。皆んなは俺に優しくしてくれている。だから、俺は皆んなに話さなきゃいけないって思ったんだ。』


俺は全て話した。

皆んな下を向いてて表情がわからない。


「春っていうんだな、、春。正直に言う。」


翔は真剣な顔でいう。


あぁ、次にくる言葉は分かるよ。



「俺は正直、驚いた。」


軽蔑した。

見損なった。

お前は仲間•友達じゃない。


そんな言葉ではなかった。

「驚いた。」か。

俺がその言葉に驚いた。


続けて翔はこう言う。


「俺はお前から少し距離を感じていた。その理由が分からなかったが、もし悩みがあるなら聞いてやろうと思っていたんだ。そして、本当の友達になりたかったんだ。」


翔は、そんなことを思ってくれてたのか?

本当の友達‥。

でも、


『でも、俺は花をっ!!』



「そうだな。殺そうとしたんだよな?分かってる。聞いた時は、驚いた。どうしていいか分からなくなった。」


「それが本心だ。」と言う。


それに加えてみんなも頷く。


『なんでだよっ!憎めよっ。お前らの大切な総長を殺そうとお前らにつさ近づいたんだぞ?はぁはぁっ。』


俺はあまりの動揺に息が続かない。


「でも、それは本心ですよね?本心の本心は、花に会いたかったんでしょう?」


本心の本心か。歩夢、でもっ!!



『でも、それが本心の本心だとしても、「殺したい」と思っていたことには変わりない。変えられないんだ。絶対に‥。』


『俺は愛する人を殺したいって。お前らを利用した。そんな事実は何があっても、変わらない。』


この事実だけは、変わらない。

たとえ、何を言おうと罪を償わないといけない。

俺がそうしないと、いけないんだ。


「事実だとしても、俺は春くんにこれからも仲間でいてほしいよ〜。」


陽っ。やっぱり皆んないいやつだ。



『俺はけじめをつける。だから、花とももう会わない。お前らとも。此処を出て行く。』

『ありがとう。』と皆んなにいって。






後ろで皆んなが叫んでいる。


「それは止めない。だか、いつでも待っている」


俺は皆んなが口々に言う中、そんな声だけが耳に届いた。


そして、俺は皆んなの前から姿を消した。

 
『やっぱり愛してるキミには、敵わない。』
そう呟いて消えていった。


読んでいただきありがとうございます。


ー本棚inー
今、120人!!
ファン13人!!
こんなにいくとは思いませんでした...。

これも皆様のおかげです。

本当にありがとうございます。

そして、長編を初めて出したうえに初めてランクインしましたっ!!


m(*_ _)m




この話は、タイトルにはないですが、1という設定です。

2も更新中です。


この話の続きを次は女総長である、花の目線で進めて行こうと思います。

つまり、

1では、春目線でしたが

2では、花目線で書きます。


コロコロ変わって(´•̥ω•̥`)<スイマセン!!



私情により、更新するペースがまばらだったり、全然しない場合もあります。

それは、ご了承ください。