ー今日か明日に話して、俺は出て行こう。ー
そう決心した。
俺は今、みんなに色々と質問攻めされている。
あの後、花をベットへと運び一階へと降りた。
そしたら、いきなり翔達に聞かれるハメになった。
そして、白狼ということを知った3人がそれを下っ端にもバラして今とても煩い状態が続く。
かれこれ、1分はこの状態だ。
俺が話しても聞こえないぐらいの騒がしさだ。
「春正さん、白狼なんですか!」
「髪は黒にしたんすか?」
「おい、春正。さっきの龍との関係は?」
「春正くん、今日言ってたあとで詳しく話すってなに〜?」
「色々と聞きたいことが山ほどありますね。まずなにから質問しましょうか。えぇーと‥。」
下っ端から幹部まで。
次々と、よくもまぁ、こんなに煩くなるな。
俺は1分待っても、黙らないので、
少し殺気を出すことにした。
「ひっ、、は、は、は、春正さん?」
「お、お、おい。春正。」
「ちょ、ちょ、ごめんって。」
「お、お、お、落ち着いてください。」
おう。それでいいんだ。
少しだけ出しただけなのに、そんなにビビらなくても。
まぁ、煩くなくなったし、いいか。
『うるさい。上で花が寝てるんだぞ?』
花を起こしたら、許さないぞ。
花の睡眠を邪魔しちゃダメだ。
「すいません、質問攻めしちゃって。」
「うるさすぎましたよね。すいません。」
など、みんな反省している。
『俺は花が起きる前に言いたい事があるんだ。』
『少しの間、聞いてくれなか?』とみんなに問いかける。
やっぱり優しいな。いい奴らだな。
俺が居るような場所じゃない。
『まずは、ありがとう。みんなが居てくれたおかげで花は助かった。俺がそばに居たのに、、、っ。俺はっ。本当にありがとう。』
感謝してもしきれないっ。
仲間っていいな。俺は仲間になる資格なんてないけど。
「何言ってんだ?当たり前だろ。お前も花も仲間なんだし。」
翔、そう言ってくれて嬉しいよ。
気持ちだけ、もらっておく。
きっと俺の醜い感情を知ったらキミは‥‥。
俺を拒絶して、仲間だと思えないだろう。
今は、まだ知らないから仲間として扱ってくれているだけだ。
花も。歩夢も。陽も。皆んなも。
そうに決まっている。
あぁ、こんないい人たちに会えたのになぁ。
俺は何してんだか‥。
誰も気づかないようにため息をついた。
『うん。そうだな‥。』
はぁ、俺は皆んなに全てを話したら‥。
『でも、これを聞いたら仲間だって言ってくれなくなる。それでも大切な皆んなは、ちゃんと伝えたい。』
皆んなの顔が一気に真剣な顔になる。
そんな風に聞いてくれてありがとう。
「仲間だって言ってくれなくなる‥?」
翔。そうだよ。
俺は最低なんだよ。酷くもろく。
『全て、話すよ。そして、俺はっ‥』
俺は出て行く。
その言葉が出なかった。
皆んなが俺を見ている。
ココに花がいたら、花は失望するかな。
俺は花の前で直接話すことができない。
だから、花以外の星竜の前だけで話すんだ。
裏切ってなかったかも知れないのに。
まだ、真相は分からない。
だけど、冷静になれば何か理由があったんだって思う。
花は、そんなことしないって分かってたのにな。
俺は花を信用してなかったんだ。
だから、殺すという恐ろしい計画を立ててしまった。
皆んな、俺を責めてくれ。
『俺は、花を殺そうとした。』
あぁ、沈黙になるよな。
そりゃ、そうだ。キミ達の大事な総長をだ。
皆んなの顔はそれぞれだ。
戸惑い。
混乱。
怒り。
ごめんなっ。