『はぁ、はぁ、ごめん!ごめんな‥はな!』
俺は謝りながら倉庫まで向かった。
ー俺が今できる事はキミを助けること。ー
俺がくるまで無事で居ろよ。
『バンッ。』と俺は勢いよく扉を開けた。
今、俺は色々な感情がある。
怒り。
嬉しみ。
申し訳なさ。
俺は金舞を許さない。
そして、この感情に気づいて良かったと思っているのに対して、申し訳なさも感じている。
『翔、歩夢、陽!!』
俺が来るよりも早くに3人は来ていた。
「来たか。まだ、集まってない。夜だしな。」
そうだよな。みんな一回帰ったんだ。
すぐに来れるヤツの方が少ないだろう。
まさか、ヤツらがこんなことしてくるなんて。
俺が甘かった。
俺は皆んなに、さっきまでの出来事を話す。
「‥それは、わかりました。少し時間があるので、集まるまで作戦を考えましょう。」
「そうだね。まず、どこに居るかだよね?」
歩夢っ、陽っ。
俺が出来ること、出来る事はっ!
そうだ!
『俺が居場所を突き止める!』
「あ"ぁ?出来るのか?‥そうか、分かった。頼む。」
「出来る」と俺は翔に目で合図をした。
このチームはすごい。
絶対に花を取り戻して勝つ。
歩夢にパソコンを貸してもらいすぐに調べた。
『カチカチカチカチッ。余裕じゃねぇーか。』
あっさり分かったぜ。楽勝だ。
3秒もかからず調べてあげた。
「は、早いですね。」
「すごーい。」
「そんなに出来たんだな、お前。」
あぁ?あぁ、そっか初めてだよな。
お前らの前でパソコンいじるの。
『うん、出来る。だって俺は、ハッカーNo.1の白狼だぜ?』
もう、秘密にしてても仕方ないしな。
全部、もういい。何を知られても構わない。
「え?白狼って隣の市で有名な白狼ですか!!」
歩夢が興奮気味に言う。
そういえば、昔はそう言われてたな。
『あ、あぁ。』
食い気味だな。そんなに興奮するなんて。
「まじかよ?今はもう誰も姿を見ない伝説の白狼ってことかよ?ハッカーもできてケンカも強いって言う!!」
お、おい。翔までそんな事いって。
「いやー、俺憧れなんだぁ〜。一匹狼で、金髪なんだけど月と星に照らされ白に見える。そして、漆黒の黒で誰もが怯える目!!俺もあんな風になりたかったんだよぉー!」
陽もかよっ。そんなに有名だったのかよ。
「でも、黒髪ですよね?そ、それに、喋り方が前とは違うような‥。」
あぁ、めんどくせー。今は時間がないんだよ!!
『今は時間がない。それも踏まえて後で話す。今は、花を助けだすために考えるぞ。』
「そ、そうですね。」
戸惑いながら、歩夢が答える。
『花が連れて行かれた場所は、ヤツらの倉庫だ。』
なんて、最悪なんだ。
俺がちゃんとしてればっ。
今は後悔してもしょうがない。
「マジか、、。」
そりゃ、そんな反応になるよな。
『俺達の倉庫から少し遠い。隣の市だ。』
俺は不幸中の幸いだと思う。
だって‥。
『俺は、この前一人で見に行ったんだ。だから、おおむね分かる。』
そう。俺は行ったんだ。
ただ単にどんな奴らか気になったから、倉庫まで行ったんだ。
良かった。
『俺が分かっている事を今から話す。敵は200人くらい。幹部は3人。総長は仮面だったから顔は分かはなかった。倉庫の間取りはこんな感じだ。』
花、待ってろよ。
すぐ、助けに行くからな。
無事でいてくれ。
「じゃあ、ここからA部隊。ここからB部隊で行ってこうぜ。」
そうだな。俺もそう考えていた。