何億もの星に想いをのせて。〜キミには敵わない〜


花っ。はなっ。は、なっっ。


花!!


俺は昔のようにそう呼んでいた。


キミがいなくなった日のように。




ーー無事でいてくれーー



さっきからずっとそう祈っている。




あぁ、やっと分かったよ‥。

俺の気持ち。

やっと気づいたよ‥。

俺の本音の本音。



キミの笑顔を見て胸が痛くなるのも。

殺すのを迷ってたときも。

キミと公園に言って話したときも。

キミが無事かどうか心配してるのも。



全部、やっと分かった。


昔もこんな気持ちを持っていたじゃないか。




最初から、ずっと俺はっ。

















ーーーキミが好きだったんだーーー










キミがこの学校にいると分かったとき

『やっと殺せる』とそう呟いた。

けど、本当は"やっと会える"。

そう思ってたじゃないか。


キミが隣にいる。

それだけで安心して。

俺は本当の笑顔だった気がする。

いつの間にか偽りの笑顔も無くなってた。


キミに「ねぇ、私を殺したいの?」って聞かれてた時、

やっと俺の想いをわかってくれる。

楽になれるって嬉しかったんだ。




キミの事を殺したいって言いながら、

本当はもう一度、キミと恋がしたかったんだ。






ーー俺は全部全部言い訳してーー





なぁ、本当は気づいてたんじゃないのか?


そうだろ?俺っ!!



『はぁ、はぁ、ごめん!ごめんな‥はな!』

俺は謝りながら倉庫まで向かった。




ー俺が今できる事はキミを助けること。ー




俺がくるまで無事で居ろよ。



『バンッ。』と俺は勢いよく扉を開けた。

今、俺は色々な感情がある。


怒り。

嬉しみ。

申し訳なさ。



俺は金舞を許さない。

そして、この感情に気づいて良かったと思っているのに対して、申し訳なさも感じている。



『翔、歩夢、陽!!』


俺が来るよりも早くに3人は来ていた。


「来たか。まだ、集まってない。夜だしな。」

そうだよな。みんな一回帰ったんだ。

すぐに来れるヤツの方が少ないだろう。


まさか、ヤツらがこんなことしてくるなんて。

俺が甘かった。

俺は皆んなに、さっきまでの出来事を話す。


「‥それは、わかりました。少し時間があるので、集まるまで作戦を考えましょう。」


「そうだね。まず、どこに居るかだよね?」


歩夢っ、陽っ。


俺が出来ること、出来る事はっ!

そうだ!


『俺が居場所を突き止める!』


「あ"ぁ?出来るのか?‥そうか、分かった。頼む。」


「出来る」と俺は翔に目で合図をした。


このチームはすごい。

絶対に花を取り戻して勝つ。

歩夢にパソコンを貸してもらいすぐに調べた。


『カチカチカチカチッ。余裕じゃねぇーか。』


あっさり分かったぜ。楽勝だ。

3秒もかからず調べてあげた。


「は、早いですね。」


「すごーい。」


「そんなに出来たんだな、お前。」



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