なんて、呑気なことを考えながら、私はこんな人たちを相手にしている暇なんてないので、適当にあしらっておく。



「約束してるので」


「またまた、嘘ついちゃって〜。俺らずっと1人で居たの見てるんだからね。ほら行こう」



私の言葉など聞く耳持たずに、そう言われた。

見ていたなら、私が悠真先輩を見ていたことも把握しておいて欲しい......。


さて、この場をどう乗り切ろうか?

私は、早く悠真先輩の所に行きたいのに......。



「嘘じゃないです。もう約束の時間になるので失礼します」



目の前に、すぐ近くに悠真先輩が居て、視界に入りたいのに入る事が出来ないーー、そんなもどかしさに、そろそろ限界だった。

私は、男の人たちの横をすり抜けて、先輩の所に駆け寄ろうとした。

だけどーー。



「待てよ。嘘は良くないよ?」



そう言って、腕を掴まれた。



「離して!」



逃れようとしても、男の人の力は強くて逃れることが出来ない。


どうしよう。