チビの癖に俺と同じ目線にでもいるかのように織果が負けじと睨みを利かせ俺に言った。


「だからっ、里桜とも一緒に入る!!!!」

「えっ??!」


俺の顔がほころんだのは言うまでもない。


でも俺にタイマン張るような素振りが急に弱々しくなったと思ったら、


「み、水着なしで・・・///」

「ウソォ!!!!」


なんて織果が言うもんだから、俺は色々想像してしまって、


「・・・いや、無理だろっ・・・
だって、お前、そらまた俺を生殺しにかかるだけだろ!!」


正直水着姿ですら俺には理性を保てる自信がない。

それを思ったら二越は風呂の思い出を持ち帰り家で何してんのかと思うと、一発腹に砲弾をお見舞いしたくなった。


でも織果がちょっと考えて、

一番下のタンスの底からあるものを出してきた。


真っ赤な顔で俺に差し出したそれは、"ちょっとヤバめな体験談"とか書かれた雑誌で、

ご丁寧に黄色の付箋が付けられたそのページを開くと、これまたご丁寧に黄色いマーカーで引かれている文があった。


その文は、

"本番行為が出来ない人のための素股"

・・・・・・

・・・こんな下品な雑誌を織果に渡し(そそのか)すのは


「三潴か。」


迷いなく一直線にアイツの顔が浮かんだ。

三潴の腹には二発砲弾をお見舞いしたいところだ。


でも織果がこんな下劣な雑誌をわざわざ大事に持っていたのは、そこそこ本気になっているからであって、


「・・・いざとなればこの方法があるから、

だから一緒にお風呂入ろ??」


上目遣いでされるその願いはいとも簡単に叶えられることになった。


三潴の腹への砲弾は一発にしよう。