あれから俺たちは付き合うことになった。

二越(ふたごえ)三潴(みずま)四竃(しかま)にも牽制のためにさっさと報告した。


二越にはアパートの2階から飛び蹴りを喰らい、四竃には(えぐ)るようなパンチを下腹にお見舞いされ、三潴には合コンで撮られた他の女との写真を織果に送りつけてやると高笑いしながら脅された。


でも合コンのことは三潴のせいでずっと前から織果にはバレていた・・・・。

しかも織果は実際俺たちが合コンをしているのを何度か目撃していたらしい。

織果は無関心そうだと思っていたが、水炊きを食べた時にコイツでも嫉妬するんだということに初めて気付いた。


もう今後一切合コンには行かないから付き合おうと俺から告白をした。

それにもう合コンに行く必要はなくなった。

織果が小さくなったお陰で女共の嫉妬心はどこかへと飛んでいったらしい。




抱っこした織果から甘い狂血(きょうけつ)の香りと花のような香りが鼻腔をくすぐる。

抱き締められない代わりに、織果のこめかみに小さく吸い込むようなキスをした。

顔を背け真っ赤になった織果の手がギュッと俺の制服のシャツを掴む。

手から伝わる織果の体温が心地良かった。

こうやって自分の腕の中にいると思うと安心する。