「おまたせ〜」
正門でガッチガチに緊張している友恵と一緒に待っていると数分で男子陣が来た。
瀧川くんと和泉くん。部活終わりは暑いみたいで、ベストを着ていなかった。
まくっている袖から出る筋肉のついた腕は2人ともたくましい。
……なんかドキドキする。
「そ、そんな待ってないよ」
緊張しているのが周りから見て一目瞭然の友恵が答えた。
「ほんと?ならよかった」
やっぱりこの滝川くんの笑顔は友恵にだけ見せる安心の笑顔だと思うんだよなー。
「んじゃ、いこーぜ」
「おい待てよー」
和泉くんと滝川くんが少し先を歩き始めた。
あれ?
しばらくしても滝川くんは友恵と並ぶつもりはないらしく
「いずみーん!」
と和泉くんに声をかけている。
和泉くんは気を使って後ろの私たちにも会話をふるが、滝川くんはあまりこちらを見ない。
ちょっとこれじゃ一緒に帰ってる意味ないじゃん!
友恵の方をみるとやっぱり少し寂しそう。
なにしてんのよ、滝川のやつ!友恵がめっちゃ緊張して待っていてこの仕打ち?
心の中で滝川くんがつい呼び捨てになる。
いかんいかん……。平静を保とうとふうと深呼吸をして落ち着かせる。
そして、
滝川く〜ん、滝川く〜ん、友恵にはなしかけろ〜
と滝川くんの頭に念を送る。
しかし私の念も届かず、そのまま駅に到着した。
友恵の駅はこの次の駅だ。すぐ着いてしまう。
あぁもう!
滝川くんなにしてんのよ!
私の焦りは滝川くんに察してもらえてないみたいで滝川くんは長い足でどんどんホームへと向かう。
あぁこんなチャンス滅多にないのに、このままじゃなんにもないで終わっちゃう。
「滝川くん、なんか忘れ物してない?!」
滝川くんにもう少し引き留めようと、とっさに思いついたことが口から出た。
「え、ないけど……」
けど、忘れ物なんてあるはずもなく、電車がくる音がなった。
どうしよう。どうしよう。どうすれば……
滝川くんを引き止めるいい案が浮かばない。
プシュー
目の前で電車の扉が開く。
しょうがない。またあしたから頑張るしかないのか……
諦めて電車に乗り込もうとしたら腕を強く引かれた。
「滝川、送ってやれ」
プシュー……
電車は滝川くんと友恵だけを乗せて扉がしまった。
え?
正門でガッチガチに緊張している友恵と一緒に待っていると数分で男子陣が来た。
瀧川くんと和泉くん。部活終わりは暑いみたいで、ベストを着ていなかった。
まくっている袖から出る筋肉のついた腕は2人ともたくましい。
……なんかドキドキする。
「そ、そんな待ってないよ」
緊張しているのが周りから見て一目瞭然の友恵が答えた。
「ほんと?ならよかった」
やっぱりこの滝川くんの笑顔は友恵にだけ見せる安心の笑顔だと思うんだよなー。
「んじゃ、いこーぜ」
「おい待てよー」
和泉くんと滝川くんが少し先を歩き始めた。
あれ?
しばらくしても滝川くんは友恵と並ぶつもりはないらしく
「いずみーん!」
と和泉くんに声をかけている。
和泉くんは気を使って後ろの私たちにも会話をふるが、滝川くんはあまりこちらを見ない。
ちょっとこれじゃ一緒に帰ってる意味ないじゃん!
友恵の方をみるとやっぱり少し寂しそう。
なにしてんのよ、滝川のやつ!友恵がめっちゃ緊張して待っていてこの仕打ち?
心の中で滝川くんがつい呼び捨てになる。
いかんいかん……。平静を保とうとふうと深呼吸をして落ち着かせる。
そして、
滝川く〜ん、滝川く〜ん、友恵にはなしかけろ〜
と滝川くんの頭に念を送る。
しかし私の念も届かず、そのまま駅に到着した。
友恵の駅はこの次の駅だ。すぐ着いてしまう。
あぁもう!
滝川くんなにしてんのよ!
私の焦りは滝川くんに察してもらえてないみたいで滝川くんは長い足でどんどんホームへと向かう。
あぁこんなチャンス滅多にないのに、このままじゃなんにもないで終わっちゃう。
「滝川くん、なんか忘れ物してない?!」
滝川くんにもう少し引き留めようと、とっさに思いついたことが口から出た。
「え、ないけど……」
けど、忘れ物なんてあるはずもなく、電車がくる音がなった。
どうしよう。どうしよう。どうすれば……
滝川くんを引き止めるいい案が浮かばない。
プシュー
目の前で電車の扉が開く。
しょうがない。またあしたから頑張るしかないのか……
諦めて電車に乗り込もうとしたら腕を強く引かれた。
「滝川、送ってやれ」
プシュー……
電車は滝川くんと友恵だけを乗せて扉がしまった。
え?