いや、期待していた。
のに全く落ちてこない。落ちてくる気配すらしない。
だから恋の苦しさも辛さもまだ知らない。
今年からもう高2なのに。焦る。
「あー暇!!恋したーい!!」
お昼を食べておなかいっぱいにはなった。
でも心は食事で満たされない。
「紅(べに)可愛いのにね」
「かわいいかー?」
私はショートカットのくせ毛だし、どちらかと言うと男の子っぽい感じだよ。
でももし万が一私が他人から見てかわいいとしても、
可愛いかどうかは、彼氏ができる、出来ないに関係ないと思う。
だってどんなに可愛くなくても平等に恋は落ちてくるからさ。
「てか、紅はさ、彼氏が欲しいの?好きな人が欲しいの?」
友達の友恵はパンをひと袋食べただけでお昼ご飯を終えていた。
「ん?」
「彼氏が欲しいんなら誰か紹介するよ」
彼氏、好きな人……
「好きな人が彼氏になるんじゃないの?」
「……ぷっ」
アハハとお腹を抱えて笑う友達。
え?そうじゃないの?
私が訝しげにしてると、
「ごめん、ごめん。紅がそうだと思うならそうなんじゃない?」
「なにそれ」
ちょっと気分を害したぞ。
「いや、でも私紅の考え方すきよ」
笑いながら言われても説得力ないんだけど。
「友恵は彼氏と好きな人は別なの?」
「んー、別かなー。」
「ふーん」
変なの。
「彼氏は告白されて付き合えば彼氏じゃん?好きな人はさ、いざ作ろうと思ってなくても好きになっちゃえば好きな人じゃん。」
……
「紅にはよくわかんないかー!!」
「……」
よくわかんない。告白されて付き合うって好き同士じゃないじゃん。
なんか自分の人間関係に「彼氏」って役割の人をわざわざ作ってるみたい。
でも紅には“恋”が落ちてきたことがあるんだ。それだけは分かった。
「好きな人がいると、苦しい?」
「なにー?今日はやけに恋バナに食い気味じゃん」
「いいじゃん、おしえてよ!」
「うーん、苦しいけど、楽しいし嬉しいよ」
そう言って笑った友恵の顔は今まで見た事ないぐらい可愛かった。目が優しい。
きっと友恵な今恋してるんだろうなって思った。
いいなー。純粋に羨ましい。
恋する女の子はどこまで可愛くなるんだろう。
キーン、コーン、カーン、コーン
「さて、教室に戻りますかー!」
「りょーかい」
お昼休み終わりのチャイムがなったので教室に戻ろうと空のお弁当を持って立ち上がった。
今日はいい天気だったから外で食事していた。急いで教室に戻らないと。
靴箱に靴を入れ立ち上がろうとすると、後ろの人にあったった。
「おっと」
驚いて見上げると、1番上の靴箱に靴を入れていた男子がいた。
ッ
な、なんかきた。
締め付けられたみたいに心臓が縮んだ。
「気をつけろ」
「ご、ごめん」
言い方は乱暴だけどそんな怒ってるって感じはしない。
それからその男子は自分の上履きを履いて階段を登った。
背、たっかー……
ほかの周りにいる男子の中でアタマが飛び出てる。
私の頭が当たったのも胸元ぐらいだったもんな。
「べにーはやくー」
「……うん」
友恵の声も何だか耳に入らない。
「あれ、どうしたの」
「え?」
「顔、赤いよ」
「そ、そうかな」
言われて自分の頬を触るとめちゃくちゃ熱かった。
のに全く落ちてこない。落ちてくる気配すらしない。
だから恋の苦しさも辛さもまだ知らない。
今年からもう高2なのに。焦る。
「あー暇!!恋したーい!!」
お昼を食べておなかいっぱいにはなった。
でも心は食事で満たされない。
「紅(べに)可愛いのにね」
「かわいいかー?」
私はショートカットのくせ毛だし、どちらかと言うと男の子っぽい感じだよ。
でももし万が一私が他人から見てかわいいとしても、
可愛いかどうかは、彼氏ができる、出来ないに関係ないと思う。
だってどんなに可愛くなくても平等に恋は落ちてくるからさ。
「てか、紅はさ、彼氏が欲しいの?好きな人が欲しいの?」
友達の友恵はパンをひと袋食べただけでお昼ご飯を終えていた。
「ん?」
「彼氏が欲しいんなら誰か紹介するよ」
彼氏、好きな人……
「好きな人が彼氏になるんじゃないの?」
「……ぷっ」
アハハとお腹を抱えて笑う友達。
え?そうじゃないの?
私が訝しげにしてると、
「ごめん、ごめん。紅がそうだと思うならそうなんじゃない?」
「なにそれ」
ちょっと気分を害したぞ。
「いや、でも私紅の考え方すきよ」
笑いながら言われても説得力ないんだけど。
「友恵は彼氏と好きな人は別なの?」
「んー、別かなー。」
「ふーん」
変なの。
「彼氏は告白されて付き合えば彼氏じゃん?好きな人はさ、いざ作ろうと思ってなくても好きになっちゃえば好きな人じゃん。」
……
「紅にはよくわかんないかー!!」
「……」
よくわかんない。告白されて付き合うって好き同士じゃないじゃん。
なんか自分の人間関係に「彼氏」って役割の人をわざわざ作ってるみたい。
でも紅には“恋”が落ちてきたことがあるんだ。それだけは分かった。
「好きな人がいると、苦しい?」
「なにー?今日はやけに恋バナに食い気味じゃん」
「いいじゃん、おしえてよ!」
「うーん、苦しいけど、楽しいし嬉しいよ」
そう言って笑った友恵の顔は今まで見た事ないぐらい可愛かった。目が優しい。
きっと友恵な今恋してるんだろうなって思った。
いいなー。純粋に羨ましい。
恋する女の子はどこまで可愛くなるんだろう。
キーン、コーン、カーン、コーン
「さて、教室に戻りますかー!」
「りょーかい」
お昼休み終わりのチャイムがなったので教室に戻ろうと空のお弁当を持って立ち上がった。
今日はいい天気だったから外で食事していた。急いで教室に戻らないと。
靴箱に靴を入れ立ち上がろうとすると、後ろの人にあったった。
「おっと」
驚いて見上げると、1番上の靴箱に靴を入れていた男子がいた。
ッ
な、なんかきた。
締め付けられたみたいに心臓が縮んだ。
「気をつけろ」
「ご、ごめん」
言い方は乱暴だけどそんな怒ってるって感じはしない。
それからその男子は自分の上履きを履いて階段を登った。
背、たっかー……
ほかの周りにいる男子の中でアタマが飛び出てる。
私の頭が当たったのも胸元ぐらいだったもんな。
「べにーはやくー」
「……うん」
友恵の声も何だか耳に入らない。
「あれ、どうしたの」
「え?」
「顔、赤いよ」
「そ、そうかな」
言われて自分の頬を触るとめちゃくちゃ熱かった。