「……ただ……ま。」
「はい、おかえり〜先お風呂入っちゃって」
「……ん。」
お母さんの呼び掛けにも上の空。
今日はもうなにも考えられない。考えようとしたら思い出すのは帰り道のこと。
お風呂に入ってボーとしていたところから、急に思い出したように突然頭に映像がフラッシュバックした。
和泉くんの笑顔とか、真面目な顔とか、腕とか、笑顔とか。
それでなんかわかんないけど、その時の自分の対応とか思い出したら一気に体がほてっちゃう。
それが恥ずかしくなって思いっきりお風呂のお湯をバシャバシャ。
その無限ループ。
なんかあったわけじゃないけど、今日の帰り道で2日分の体力使ったと思う。
それぐらい疲れた。
……けど楽しかった。
電車に乗ってからも話は続いて、色んな話をした。
和泉くんは、
「来週部活で大事な試合がある。」とか、
「コーチが厳しいけど、バレーは楽しい。」とか楽しそうに話してくれた。
私は
「最近漫画の絵を描くのが好き」
って話した。
「女子だけど少年漫画が好きなんだ」
って言ったら、
「漫画が好きに性別関係ないよ。俺も好きだから、よかったらオススメ貸してもいい?」
って言われた。
和泉くんは会話のテンポが一緒の人みたいで話が途切れない。
だけどやっぱり異性との会話だから終始発言には気をつけなきゃって思って緊張しっぱなし。
1番ドキドキしたのは、私の最寄りの駅の前ぐらいのとき。
和泉くんがふと思いついたように
「そういえば降りる駅どこ?」
と聞かれたので
「この次の駅」
と答えた。
その時、ちょうど電車はトンネルに差し掛かったところだった。
「ん?」
……。
「もっかい。」
……顔近いよ……。
聞こえなかったらしく、背をかがめてくれたの。
これが、なんといいますか…。
心臓えぐられたかと思った。
身長が高い
(聞いたら179.3cmなんだって。
あと1cmとは言わないから7mmほしいってボヤいてた。)
和泉くんを、
背の低い(155cmしかない)私が
見上げて話す形だったんだけど、それが急に同じ目線になって……。
あ、こんな顔してたんだ、って改めて思ったり、
あとその時、異常に五感が過敏になったのかな。
……いい匂いがしました。
たぶんシーブリーズの香りだと思う。
私、キモイな。
それでなんやかんやで
「送るよ。俺のせいで遅くなったし」
っていわれて家まで送って貰っちゃった。
帰り道に何のシーブリーズ使ってるのか聞いたら、
「……シーブリーズ使ってるのバレた?やっぱ男が使うもんじゃねーよな」
って照れ顔で首筋を隠した。
この時もぐっと心臓えぐられたみたいで呼吸困難状態。
「でも女子と帰るんだし、やっぱり匂いは気にした方がいいと思って滝川から借りたんだよ」
だって。
私、「女子」らしいんです。
ボーイッシュと言われ続けた私を「女子」とみてくれているんだって思ったら、体がぎゅって固まったのを覚えてる。
それから、寝る時までため息が止まらなかった。
「友恵、ご飯の時ぐらいそのため息やめて欲しい」
ってお母さんにも言われちゃった。
でもベッドに入ったらすぐ寝ちゃった。ほんと疲れてたみたい。
「はい、おかえり〜先お風呂入っちゃって」
「……ん。」
お母さんの呼び掛けにも上の空。
今日はもうなにも考えられない。考えようとしたら思い出すのは帰り道のこと。
お風呂に入ってボーとしていたところから、急に思い出したように突然頭に映像がフラッシュバックした。
和泉くんの笑顔とか、真面目な顔とか、腕とか、笑顔とか。
それでなんかわかんないけど、その時の自分の対応とか思い出したら一気に体がほてっちゃう。
それが恥ずかしくなって思いっきりお風呂のお湯をバシャバシャ。
その無限ループ。
なんかあったわけじゃないけど、今日の帰り道で2日分の体力使ったと思う。
それぐらい疲れた。
……けど楽しかった。
電車に乗ってからも話は続いて、色んな話をした。
和泉くんは、
「来週部活で大事な試合がある。」とか、
「コーチが厳しいけど、バレーは楽しい。」とか楽しそうに話してくれた。
私は
「最近漫画の絵を描くのが好き」
って話した。
「女子だけど少年漫画が好きなんだ」
って言ったら、
「漫画が好きに性別関係ないよ。俺も好きだから、よかったらオススメ貸してもいい?」
って言われた。
和泉くんは会話のテンポが一緒の人みたいで話が途切れない。
だけどやっぱり異性との会話だから終始発言には気をつけなきゃって思って緊張しっぱなし。
1番ドキドキしたのは、私の最寄りの駅の前ぐらいのとき。
和泉くんがふと思いついたように
「そういえば降りる駅どこ?」
と聞かれたので
「この次の駅」
と答えた。
その時、ちょうど電車はトンネルに差し掛かったところだった。
「ん?」
……。
「もっかい。」
……顔近いよ……。
聞こえなかったらしく、背をかがめてくれたの。
これが、なんといいますか…。
心臓えぐられたかと思った。
身長が高い
(聞いたら179.3cmなんだって。
あと1cmとは言わないから7mmほしいってボヤいてた。)
和泉くんを、
背の低い(155cmしかない)私が
見上げて話す形だったんだけど、それが急に同じ目線になって……。
あ、こんな顔してたんだ、って改めて思ったり、
あとその時、異常に五感が過敏になったのかな。
……いい匂いがしました。
たぶんシーブリーズの香りだと思う。
私、キモイな。
それでなんやかんやで
「送るよ。俺のせいで遅くなったし」
っていわれて家まで送って貰っちゃった。
帰り道に何のシーブリーズ使ってるのか聞いたら、
「……シーブリーズ使ってるのバレた?やっぱ男が使うもんじゃねーよな」
って照れ顔で首筋を隠した。
この時もぐっと心臓えぐられたみたいで呼吸困難状態。
「でも女子と帰るんだし、やっぱり匂いは気にした方がいいと思って滝川から借りたんだよ」
だって。
私、「女子」らしいんです。
ボーイッシュと言われ続けた私を「女子」とみてくれているんだって思ったら、体がぎゅって固まったのを覚えてる。
それから、寝る時までため息が止まらなかった。
「友恵、ご飯の時ぐらいそのため息やめて欲しい」
ってお母さんにも言われちゃった。
でもベッドに入ったらすぐ寝ちゃった。ほんと疲れてたみたい。