今朝もリビングには完璧な朝ごはん。



……運転手さんが用意してるらしいけど、一体何時起きなんだろう……。



そんなことを思っていたら、また、ランニングから帰ってきた二人と鉢合わせた。


「今日も走ってたの?寒くなかった?」


結局昨夜は深夜2時近くまでビリヤード部屋で騒いでいたのだ。

……お酒は誰も一滴も飲んでないのに。



「雪姫こそ早いね。ちゃんと寝た?」


不意に私の頬に手を添えて空人が顔を覗き込んできた。


「う、うん。すぐ熟睡した」


空人の顔を見てまた思い出した。

この前は泣いて空人に慰められた事。

頬の空人の指が目元に触れたから。

また泣いたのか確認するような触れ方にだんだん照れてしまい顔が熱くなる。



「……あ。駄目だ。俺ランニングで汗かいたんだ。
くっ、今すっごい抱きしめたかったのに冷静になった俺のバカ」

「さすが空人。俺なら無理だな。冷静でいてくれて助かったよ」


そう言って二人は部屋へと行ってしまった。




……なんの話しだ?