ちょうど、近くを通りかかった一之瀬くんが、私に声をかけてくれる。


「……七瀬さん、大丈夫?!
って、大丈夫じゃ無さそうだよね?保健室、一緒に行こう!
あと、ごめん!嫌かもしれないけど、我慢して」


そう言ってから……
申し訳なさそうに、一之瀬くんは私に肩を回した。



□□□

保健室に着く頃には、胸の痛みも咳も収まっていた。


『たぶん、疲れが出たんだと思うわ。
保健室は開けておくから、少し、休んでから帰りなさい』


そう言って、保健の先生は出て行く。