「ここでスマホ見てニヤニヤしてるでしょ。毎月」

「え、そこまで見てたの...」



そう。

ここに来ては、大好きな映画の公開情報を見ていたのだ。


独り身の私のお金の行先は映画くらいである。

でも、それが私にとってすごく楽しみだったりするのだ。



「何見てたの」

「...映画...の情報」

「映画好きなんだ」

「そうなの...」

「俺も好きだよ、映画」




別に自分に向けられたわけでもない''好き''に少しドキッとした。