ある日。

私は会社が入るビルの屋上が好きで、1ヶ月に1回だけ来ていた。

その1回というのはお給料日である。

1ヶ月お疲れ様、の意味を込めて自分を癒しに来ているのだった。





「原山さん」

「えっ」



声をかけてきたのは沢村くん。

ここに来ている同じ会社の人はいないと思っていたのに。



「ずっと前からいるよね。ここ」

「うん。...もしかして沢村くんも?」

「そう。いるなーって思ってた」

「私が?」

「うん」




やっぱり見ててくれたの...?