「あ、ありがとう」

「好きな人でもできたの?」

「いや...そんなんじゃないけど...」

「ふーん」



話しかけてきたわりには興味無さそうである。


なんだ。

ちょっと嬉しかったのに。


私ほど浮いた話がないと、たった一言でも舞い上がってしまう...。



「あと爪」

「あ、うん。ネイル連れてかれて」

「さすが奏ちゃん。センスいいね」

「そうだね」



結局奏か、そう思った自分がいた。







でも







「そのデザイン、自分で選んだの?」

「え、うん。そうだよ」

「へー...青好きなの?」

「うん。一番好きかな」

「俺と同じ」



特に深い意味はないのかもしれないけれど、少し言葉に詰まった。