「フった方が翔真が辛くないならふる。」
「いやいや、ふってもフラれても状況は変わらないから辛さはないけど。」
「じゃーっ!もーっ!!どうしたらいいんだよっ!!!あたし自分の気持ちよくわかんねーから責任もてねーよ!!!」
髪をぐしゃぐしゃにしながら未茉はもどかしさから足をばたつかせる。
「別に責任取ってもらいたいとか全くないよ。いつか未茉ちゃんが健さんを選んだ時は、ちゃんと諦めるし納得もする。」
座り込みため息をつきながらも、翔真は優しい目で未茉を見上げ、
「ただそう簡単にはシュート打たせないけどね。」
髪を撫でながら見つめた後、気持ちを整理しながら話を続けた。
「それに俺をいくら好きでも、健さんも好きっていうそれは未茉ちゃんの正直で大切な気持ちなんでしょ?」
何よりも一番に自分の気持ちを大切にしてくれてる翔真のその言葉にじわっと目頭が熱くなり溢れそうになる涙をごしっと勢いよく拭いながら、
「やっぱり脱ぐ!!!」
「はぁっ!?」
突然の発言には驚き見上げると、タンクトップを捲りあげ脱ぐ未茉の姿があった。
「何して……」
胸を露にしたブラジャー姿に翔真は目を反らしながら彼女を止める。
「いいって!脱いだ方がこっちも許して貰えた気がするしっ!!」
「何その妙な罪滅ぼし・・」
「だっていつも結城達とエロ動画こそこそ見てんじゃん!!女の裸見たいんだろ!?胸はねぇし、あんなに色気ねぇけどよ!!」
「気が変わった。脱がないで。見たくない。」
「・・・・。なんなんだよ・・お前はもーこっちは」
「それ、ほぼほぼこっちのセリフだけどね。」
「あ?」
「とにかく着て。」
脱いだタンクトップを探してると翔真は未茉の背中にタンクトップがぶらさがっているのに気づき、
「あれ?」
「ん?」
勢いよく脱いだ弾みでブラジャーのホックにタンクトップの生地が突っかかってしまってる。