「嫌いになれよっ!!だってあたし翔真のこと裏切ってんじゃん!?嘘ついてんじゃん!?」
「……」
「付き合うっつてもやっぱり健兄のこともなんだかんだ好きだから先伸ばしにしちゃうし、いい加減嫌いになってもいいよっ!!他の女のとこいってもいいよ!!なんだっけあの千葉で再会した女のとことか!!」
感情的に突き放す未茉に対し、翔真はいつも通り冷静でさらりと言い放った。
「俺は好きな人のところにいるの。」
「……!」
「俺は俺がいたいとこにいる。未茉ちゃんが誰を好きでも側にいる。」
少し駄々をこねた子供のような顔して言いきる翔真に思わず未茉は吹き出してしまった。
「ぶっ!!あはは本当にしつけーっ!!」
そんな彼女を見て微笑むも、
「ちなみに、千葉の菅原さんは俺の骨抜きの子じゃないよ。」
「えっ!?」
「今日話しかけられた時に気になって聞いたんだ。確かに愛知の時、ミニバスの男女遠征の試合で合同練習した時に人数合わせで1対1したけどね。」
「あんだよ!!じゃお前の骨抜き女はまた別にいんのかよ!?」
「…うん。」
「なんだよ。他の女のところに行っても奪い取る自信あんのにな。」
「あはは。凄い自信!」
「だってこっちの勝手なのに待たせるなんて辛いのは翔真じゃん。」
「え?何これ俺フラれてる?」
まさかの二転三転する展開に驚く。