「どうせ、おにいのこと目当てにしてきたんでしょ。そーゆーの、迷惑だからやめて」



空くんの目が険しくなった。



ま、まって、そんなふうに見えてたの?



「私は空くんの、血の繋がったお姉ちゃんだよ…?」



と慌てて弁解すると、空くんは首を振った。



「こんなおねーちゃん、見たことないもん。ずっと、俺にはおにいしかいないから!」



と言うと、空くんは部屋から出て行ってしまった。


なんでよ、こっちだっていきなり海と空くんと家族に戻るって言われて戸惑ってたのに。


海はちょっと戸惑ってたかもだけど、ちゃんと受けいれてくれた。


でも、空くんはそれを譲らないみたい。


んもう、頑固なんだから。