まあそれはまた今度聞くことにして、私は海について行って下に降りることにした。



「みんな、聞いてほしい」



海が言うと、ワイワイ騒いでいた下っ端のみんなが一瞬で黙った。



…すごい。そこまで大きな声じゃ、なかったのに。



「みんなに紹介したい人がいるんだ」



と言って私に目配せをする。私はそれにならって影から出てきた。



「彼女はオレの双子の妹で、海華って言うんだ。最近親の再婚の影響でまた一緒に暮らすことになった。人見知りらしいからみんなからたくさん話しかけてやってくれ。それと、もし危ない目に遭ってるのを見かけたらできるだけ助けてやってくれ。総長としてのオレからのお願いだ。以上」



と海は言った。






その言葉の中に、ひとつだけ引っかかるものがあった。



そ、総長…?