ふと、びゅうと強い風が吹いて私を攻撃する。



手が氷のように冷たいので、私ははあと息を手に吹きかける。それでも全く温かくならない。



「…っ」



涙がぼろぼろ出てくる。




飛鳥は、私じゃ物足りなかったの?



綺麗で、背も高くて、コミュ力もあって、それに何より…年が同じくらいの女の人が良かったの?



年の差ってこんなにもいけない?



別に大した差じゃないのに。私の方が5歳くらい小さいだけなのに。



なにがダメなの。



勝手にプロポーズなんて考えてバカみたい。



舞い上がっているのは私だけだったんだ。



それが悲しくて辛くて、私は飛鳥にもらったブレスレットを落としたのにも気づかなかった。