「さっきキスされるって思っただろ?」



しかもさっきの、見透かされてたか。



「お、思ってないもん!」



慌てて否定する。



「嘘つき。じゃあもう一回目瞑って?」



それも見抜かれてんの?



もう、ズルい!



私は飛鳥を睨んだまま目を瞑らなかった。



だってまたからかわれるもん!



「じゃあこのままいくね」



え、と聞く間もなく私に飛鳥の顔が近づいていく。



んもう、その余裕面崩してやるんだから!



私は飛鳥がキスするよりも早く唇を奪う。



「…??」



明らかに困惑している彼。やっぱり。薄眼を開けて見てみると、彼の顔は真っ赤だった。



でもそれが可愛い。



「…ったく、どこで覚えたんだよそのキス」



と言いながらも、飛鳥はそのままキスを続ける。