「うん、全然!」
私はこくこくと頷いた。
谷川さんとはあまり話さないけど、木花さんもよく話すくらいだから仲良くなれるかもしれない。
「今日って化学課題出されてたよね」
「え!」
しまった、忘れてた。
「実は私もやってなくて〜。星奈ちゃん、あとで写させてくれない?」
「もー。次は2人ともちゃんとやってくるのよ?」
と言いながら、移動教室先で谷川さんは課題を写させてくれた。
「さすが星奈ちゃん!やっぱり頭いいね、こんな難しい問題を全部解けるなんて…」
と木花さん。
本当に谷川さんはすごいと思う。
だって、私じゃこれらの問題全く分からなかったもん。
きっとテストの順位とかかなり上位なんだろうな。
私はギリギリ二桁いくくらいだけど、谷川さんくらいなら一桁かもしれない。
「ま、私は一回留年してるからね。それくらいできないと恥ずかしいし」
「りゅ、留年…?」
こんなに優秀なのに、留年してたんだ。
「出席日数が足りなくてさ。面倒だけど仕方なくもう一度やり直すことにしたの」
へええ。
出席日数が足りないならまだ納得いくかも。
だって、一回留年したからってそこまで頭良くなるとは限らないじゃん?