だって海って大体女子なら名字で呼ぶよ?



そう伝えると、朱里の目がキラキラし出した。



「私にチャンスあり…???頑張るわ」



「うん。頑張って」



私はくすっと笑う。



海はむすっとしてるからよく分からないけど、でもそこが好き!という朱里。



私はちょっとここまで無愛想だと敵わないって思って諦めちゃうかもな…。



でも海はいい人だし、そこに気づいて好きでいる朱里は本当にすごいと思う。



「ってか、今日海は?」



と朱里に尋ねられた。



「あー、今日は熱出してて休み」



「え!チャンスじゃん!」



朱里の目がキラキラし始めた。



「おし、今日の帰りに海華ん家着いてくね!私海華の家行ったことないから!」



「はいはい」



私は頷いた。