「な、何脱いでんだよ!俺はそういうつもりで家に誘ったんじゃないからな!」
「こっちこそ、そういうつもりで家にあがったんじゃないから!日向ちゃんに脱がされちゃったの!」
と言い訳する。
「〜っ、とりあえず早く着ろ!」
と目を背けながら飛鳥は私に服を投げてくる。
「言われなくても着るもん!」
私は急いで飛鳥が投げてくれたパーカーを着る。
そのパーカーからは、さっき香った彼のと同じ石鹸のいい匂いがした。
「うみちゃん、ごめんね…?」
とうるうるしながら私を見つめてくる日向ちゃん。
か、かわいい…!!!
「全然!次は気をつけてね?」
と、私はよしよしと日向ちゃんの頭を撫でる。
「わああ!うみちゃん好きー!」
日向ちゃんはぎゅっと私に抱きついてくれた。
ふと時計を見た飛鳥が驚いたような表情をした。
「うわ、もうこんな時間だ!海華、帰るぞ」
「え、今何時?」
私はのろのろと尋ねる。
「8時半だよ。かなり遅くなっちゃって、悪かったな」
「ううん、全然!楽しかった」
私は本心を言った。