「ねえお願いー。海華、海と仲良くなってよー」



いきなり大西海を呼び捨てにする勇者・朱里。




朱理はすごいなー、なんでも怖がらずに突進してくから。




「多分無理ー」



「なんでよー」



わけがわからないと言うように、朱理は顔をしかめる。



「私暴走族とかに関わりたくない」



私はその理由を告げた。怖いものに自分から飛び込んでいく必要はない。その義務は私にはないから。



「なんか、変なとこで真面目だよね、海華って」



と朱里に返される。




「そうかな」




私は全体的に見れば真面目なのかもしれない。



ちゃんと授業の予習・復習もしてるし、定期テストもそれなりの順位に入れるように努力はしている。…努力は、ね。



朱理は逆で、提出物は出すけど、定期テストは寝てばっかりで全然点数が取れないらしい。



本当は朱理は頭がいいんだと思うけど、わざとって感じかな。



その点では真面目なのかなって思う。



でも良く放課後は遊んでるし、それに勉強もすごくしてるわけではないのであんまりガリ勉ではないはず。