「あー、それはな。さっきの数は3人だっただろ? 3人とも浴衣で、しかもメイクもバッチリしていた。
その内の1人は、俺に声をかけながらもスマホばかりのほうに気をとられていた。
本当に俺を誘う気があるなら、そんなことはしない。ってことはだ、あの3人には連れがいるって思ったんだ。
携帯で連絡を取ってたんだろ、今どこにいる? とかな。
それに、少し遠くから男たちがこっちを見ながらガン飛ばして来てたからな。
あれは間違いなく、3人の連れだって核心したんだ」

「・・・・・」


開いた口が塞がらないっていうのは、まさにこのこと。


あの短時間で3人の行動を把握していた黒炎君に私は驚いた。