「…グスン、元気なのに
またやらなきゃダメなの?」


…副作用怖い
…痛いこともやりたくない。
………陽翔とギューできなくなるのも嫌だ。
そんなわがままな気持ちが出てきちゃう。


「この前まで結菜が治療頑張ったから、少し症状が良くなっていて、元気になっているんだよ。
だけど治療しないとまた具合悪くなっちゃうから頑張ろう」


「どうしても、やらないと
ダメなの? この前も頑張ったのにグスン」


「やらないとダメだよ。
結菜が頑張っていたのはわかっている。
だけど今辞めたらその頑張りが無駄になっちゃうよ。 だから辛いけど頑張ろう」


涙で、視界がぼやけていたけど、
陽翔が真剣な表情で言ってくれていることだけはわかった。


「…グスン 頑張るけど…
………耐えられないかも」

………ポロッと出てしまう弱音


「…結菜は強いから…………大丈夫
大丈夫だから…」

陽翔に包みこまれて温かさを感じる。

心まで

包みこまれているそんな感覚になる。

…そうだよね。
頑張らなきゃ
辛いけど治して、陽翔と楽しい生活はおくるんだから。

「うん…わかった、頑張る」


涙を拭いてそう言った。