「もしかして花梨⁉ あれ、そして暁斗もいるー! めっちゃ久しぶりじゃんー!」


 先生が隣にいる上に、アウェイ状態の転校生という立場にも関わらず、元気よく自分の感情をさらけ出す瑠璃。

 自由奔放な様は、昔とまったく変わっていなかった。

 小学生の時の瑠璃は、いつだって堂々としていたし、自分の思ったことをズバズバ言う性格だった。

 自分の気持ちを隠してしまいがちな私とは正反対だ。

 健太にいじめられることだってなかったと思う。


「瑠璃……?」


 暁斗も、珍しく驚いたような顔をしていた。

 目をしばたたかせて、瑠璃の方をマジマジと見ている。

 今の暁斗を見たところ、突然の瑠璃との再会にただびっくりしているだけだろう。

 ――だけど。

 瑠璃とは、昔から暁斗も一緒によく遊んでいた。

 結構仲はよかった。

 いや、よかったどころじゃないんだ。

 瑠璃は昔、暁斗のことを好きだって言っていたんだ。

 確か、小学三年生くらいの時だったと思う。

 思い返せば、瑠璃はそれより前から暁斗にアタックしていたと思う。