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夕方、講義を終えた私は急いで車に向かい、家に帰った。
快と会わないように、と思ってたんだけど…
今日バイトに快がいるじゃん!!
ほんと意味ない行動だったわ!!
…なんか、昼間行かなかったから気まずいな…
絶対理由聞かれるし…
私、うまく嘘つけるかな
快に、余計な心配をかけたくない…
快と話せなくなるのは嫌だ。
でも、もし私があんなことされたの知ったら、もう私のことを避けてしまうかもしれない。
…かといって、私が避けてても同じことなんだけどさ…
…避け続けるわけにはいかないのはわかってる。
でも、まだうまく嘘つける自身がないや…
…とりあえず、バイトは行かないと。
夕飯食べて、バイト行こう…
そんなとき、私のスマホが鳴った。
『莉乃さんまだ大学にいますか?』
そう連絡してきたのはもちろん快。
「もう家です」
『今から会えませんか?』
「バイトの準備があるから」
『じゃあ終わったら話があります。
時間を作ってください。』
そんな快からの連絡に、私は返すことができなかった。
わかった、なんて返して
私が本当に快と今向き合えるかわからない。
うまくごまかせられるといいんだけど…