俺はいてもたってもいられなくて、急いで言われた喫煙所にいったけど、もうそこには誰もいなかった。
「……莉乃さん」
なんで、いつもこうなる?
やっぱり、俺が誰かを好きになるのは、いけないことなのかよ…
……でも、もう後には引けねぇよ…
俺はいてもたってもいられなくて、食堂に入った。
もしかしたら誰か莉乃さんを見たかもしれない。
「あ、快君だぁ!」
そうやって近づいてくる女たちにかまってるほど今の俺は暇じゃないんだけど
「ねぇ、莉乃さん知らない?」
もう、やり方なんて選んでいられない。
「え、莉乃…って誰…?」
「君たちなら知ってるでしょ?
俺が抱きしめてた写真、見たんでしょ?」
俺がそういうと、みんななにも言わなくなった。
「俺今あの人捜してるんだ。
悪いけど知らないならどいて」
なにも言わない女たちを避け、俺はまた歩き出した。
「か、快君!」
「え?」
「あの、その女の人って快君の彼女…?」
…なんか、こういう質問久しぶりだな。
彼女いますか?ってのはよく聞かれるけど
「……違うよ。
でも、俺の好きな人
お願いだから、邪魔しないでね」
俺はそういって、食堂を出た。