私はトイレに寄って用を足し、一応身なりを整えてから向かうことにした。
ま、あんなイケメンの隣にいるわけですからね。
快に迷惑をかけないためにも、最低限の身だしなみはね。
…さて、行くかな
私はお昼ご飯をもって、食堂を出た。
あそこから大学敷地を出て、駐車場に向かう。
たったこれだけだもん、余裕でしょ。
なんて、私の考えは甘かったみたいで
「ちょっといい?」
ぜーんぜん知らない人に、腕を掴まれてしまった。
「なに、って臭…」
連れてこられたのは人気のないところに設置されている喫煙所。
こんなところにもあったんだと、改めて関心してしまった。
「快くんと写ってるの、あなただよね?」
「……そうですけど、それが?」
「快くんはみんなのアイドルなの。
みんなのなの。
それを、一人占めしないでもらえる?
はっきり言って目障りなの」
「……はぁ」
何言ってんの、この人
って感じを全面に出していたみたいで
私はイラつかれて思いっきり壁に押し付けられた。
「……った」
「あんたさ、自分の立場わかってる?」
「…その言葉、そのまんまお返ししますよ」
「は?」
「快はみんなのアイドルだから一人占めするな?は?」
改めて口にすると、バカバカしすぎて笑ってしまった。
「なにそれ、意味わかんなくない?
え、快が誰と付き合おうが、誰と仲良くなろうが
そんなの、快の勝手でしょ?
あなたたちはなんの権限を持ってそんなこと言ってんの?
あほらしくて笑っちゃう」
本当、バカらしくて
ってか絶対3年生のこの人たち
20歳過ぎて、まだこんなことしてんの?
めっちゃ幼稚なんだけど。