牛丼を食べ終えたあとは、まっすぐ快を家まで送り届けた。
遅くなるのも申し訳ないからね、先輩として。


そして翌日は朝がゆっくりだったこともあって、お昼用にサラダラップを作った。
快がどんくらい食べるのかわからないし、好き嫌いもわからないからいろんな種類を作って。


そして10時過ぎ、家を出た。
授業は10時40分から。余裕で大学へと到着。

大学について食堂へと向かうと、すでに美優はもう来ていた。


「あ、莉乃!」

「美優おはよ。早いね」

「おはよ、じゃないよ!
ネットで大変なことになってるよ!」

「え?」


そう言って差し出された美優のスマホの画面にはSNSが表示されていて
よく見てみると、私が快に抱きしめられている写真がアップされていた。


「え!?」

「莉乃、あのイケメンと付き合ってるの?」

「い、いやいやいや!
付き合ってないから!」

「じゃあこれ、莉乃じゃないってこと?」

「え。いや…一応身に覚えはあるんだけど…」

「じゃあ付き合ってんの!?」

「だから違うって!」

「…まぁ事実はどっちでもいいけど
でもこれ、莉乃だってバレてる。

今は講義中だからここも静かだけど、ちょっと覚悟しておいた方がいいかもよ?
あのイケメンと噂になった人、ろくなことになってないから」

「…うん、大丈夫。
なんとかなるよ」


そう笑顔で言うと、美優の顔はさっきよりも歪んだ。


「なんかあったら、ちゃんと言いなよ?
私は絶対あんたを裏切らないから」

「ありがと。でも私大丈夫だと思うけどねー?」

「それでも、ちゃんと言いなさい」

「はーい」