「あ、えと
う、噂のことだけどねっ

私、快の親戚のお姉さんだって言われてて」

「え、お姉さん…?」

「うん!
だからその、彼女として見られてないから、安心して!」

「…そんな風に見えるんですかね?俺達って」

「わかんないけど、でもそれはそれでよかったんじゃないかな。
ほら、私たち名字も同じだからそう思われたのかも!

ね、だから快も私に気をつかわないでよ」

「…はい。ありがとうございます」

「ほら乗って乗って!帰るよ!」


私はそう言って、先に車へと乗り込んだ。


「あ、もし時間あったら今からご飯行きませんか?」

「え、でも家で用意されてない?」

「今親旅行行ってていないんです」

「そっか。
あれ、でも明日朝から講義だってさっき言ってなかった?」

「あぁ、あれも嘘ですよ。
明日俺3限からなんで余裕なんです」

「はは、そっか。
じゃあ行こうかな」

「はい!お礼に俺おごりますよ」

「え?そんなんいいって」

「それじゃ俺の気がすまないんで!
これも俺のためだと思ってお願いします」

「もう、しょうがないなぁ。
じゃあ、お言葉に甘えさせてもらいます」

「はい!」