それから2限、3限を受け、
やっとお昼ご飯!お腹すいたー。


「やっとお昼だね~
久しぶりの大学は長いわ!」

「はは、確かに」


そんな話をしながら美優と一緒に食堂へ向かった。


「今日の食堂はなんかいつもよりもにぎやかじゃない?」

「あー、あれだよ
新入生が入ってきたら、いろんなサークルが勧誘してるんじゃない?」

「あ、それだ。
私たちの時もいっぱい声かけてきたもんねー」


なんかよくわからなくてどこにも入らなかったんだけどさ。
でも何回か新歓には行ったっけ。

とくになにもなかったんだけど。


「あ、あそこ空いてる!
あそこ座ろ」


とりあえず賑わいまくってる食堂で席を見つけるのも一苦労だったけど、美優がすぐに発見して確保してくれたおかげでそんなに待たずに座ることができた。

無理な日は外のベンチとかだもんね。


「ごはん買ってくる~」

「オッケー」


基本的に、一人暮らしの私はいつもお弁当。
お金がもったいないからね。

実家の美優もいつもはお弁当なんだけど、お母さんが夜勤とかで朝いない日は食堂のごはんを買っている。


「宮瀬~」

「あぁ、藤澤」


藤澤の声がして振り向くと、藤澤の横には知らない男子。
いや、見たことあるんだけどさ。


「…誰?」


名前はさすがに知らない。


「あぁ、こいつは西野來斗(にしのらいと)
俺と同じ高校だったんだよ。

ってか美優は?」

「美優ならごはん買いに行ってるよ。
あそこ。」

「あ、本当だ!
ちょ、俺も行ってくるから來斗座っといて!」

「は?え、おい祥吾」


・・・おいおい、藤澤よ。
こんな面識ない2人を置いていくんじゃない。
めっちゃ気まずいじゃないか。


ってか、頼みってなんなの?
もしかしてこの人のことか?

……え、もしかして
藤澤の時みたく、これは私にこの人をご紹介…とかじゃないよね?

え、大丈夫だよね?
私、好かれてるわけじゃないよね?

え、ちょっと待ってちょっと待って
早く藤澤戻ってこい。