楽しい時間はあっという間に過ぎていくもの。
1日目の夜は海辺の近くで花火をする。
新しい場所に行くたび、私はそのことを日記にしたためる。
この花火が終われば、今日という1日が終わる。
「晴香ちゃん!見て!」
バチバチと音を立てる手持ち花火を持ちながら話しかける鈴木先輩。
「綺麗ですね!」
途中で色が変わる美しい色の光は、四方八方に飛び散った。
かつて私はこの綺麗な光を見た事があっただろうか。
経験していても、時間が経てば始めてみたものと変わらないけど。
きっとまた何年後に花火をしたら、今日と同じことを思うかもしれないが、そうなっても構わない。
その時が楽しいと思えれば、それだけでいいと思うから。