(マギーの剣がダーギルを斬った……)



僕は大ダメージを負って、今にも倒れそうなダーギルを見て心が震えた。



僕たちが大苦戦して、パーティが全滅する危機すらあったあのダーギルが、あともう少しでこの世から消滅する。



僕はその千載一遇のチャンスにありったけの魔力を込めて、ダーギルに渾身の魔法を唱えていた。



「これでトドメだ!

ビッグメラメラ!」



僕が放った炎の魔法は、今まで僕が放った魔法の中で、一番大きく、一番の勢いを持って、ダーギルへと向かっていった。



(この一撃よ、ダーギルを倒せ!)



僕の思いを込めたその魔法は、マギーの攻撃で大ダメージを負っているダーギルにクリンヒットした。



その瞬間、僕の魔法がダーギルを巨大な炎で包み込み、ダーギルが断末魔の叫び声を上げた。



ダーギルは炎に包まれながら前のめりに倒れ込み、やがてダーギルの体は黒い煙となって、この世から消え去った。



(ダーギルを倒した……。

僕の魔法がダーギルを倒した!)



僕はダーギルを倒したうれしさの中で、仲間たちに目を向けると、僕の大切な仲間たちは、ダーギルを倒したことをよろこび、僕の方へと駆け寄ってきていた。