「おぅ。それで、出来たやつ、稜がほしいってよ。部室に置いときたいんだとさ。ガキかっつーの!なぁ?」


そのニャッっていう顔、もういい加減やめてくんないかな。

どうせまた、わたしをからかって遊んでるんでしょ?

普通に言えばいいのに、なんでわざわざニャッって笑うの?


「・・・・そう」


それがなんだか妙に嫌で、わたしは素っ気なく返事をした。


「あれっ? なんか元気ねぇな。稜でも呼んでくるか? な〜んちゃって」


そんなことを言って、岡田君はふざけながらツカツカとわたしの前まで歩いてくる。


「いいよ・・・・」


どうしたんだろう、わたし・・・・。
なんかすごく、イライラしてる。


「なに? どしたの?」


前の席のココちゃんの椅子に後ろ向き座って、背もたれに肩肘をついて、詮索するように岡田君は聞いてくる。

調子のいい口調が、逆にわたしをイライラさせる。


「お節介ならやめてよ。もっとほかにやることあると思うよ?」


わたしは、目を合わせないように下を向いて言った。