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「好きなんだ。付き合ってくんねぇ?」





此処は、体育館裏。



目の前には頬をほんのり赤める
同じクラスの鷹島(タカシマ)くん。






「‥ごめんなさい」




あたしが頭を下げて
そう言うと‥




「そっか‥。他に好きな奴とか‥居んの?」




少し、哀しそうな笑みを浮かべて
首を傾げながら、聞いてくる。




「ぇ‥好きな人とかは‥居ないんだけど‥」




他に理由はないかと
オロオロして焦り出した、あたしを見て




「あはは。焦りすぎだって!俺じゃ、駄目なんだろ?」




笑いながら
そう聞いてきた。



無理して笑う、鷹島くんを見て
なんだか胸の奥が痛んだ。




「鷹島くんだから‥って訳じゃないんだけど‥今は恋愛とか出来ないの‥ごめんね?」




そう言うと
鷹島くんはまた、辛そうな笑みを浮かべて





「うん、分かった」





そう言って
手を振りながら
体育館裏をあとにした。